2000系

  概要

製造年   :1975年

所属    :奥龍山検車区、法施検車区

使用線区  :一洋本線、朝沢線、式瀬電鉄

軌間    :1435mm

編成    :4連

車内設備  :転換クロスシート・リクライニングシート

最高速度  :105km/h

起動加速度 :3.0km/h/s

全長    :19m

車体                :アルミニウム合金

台車    :ミンデンドイツ式空気ばね台車

主電動機  :直流直巻電動機

制御方式  :バーニア抵抗制御

制動装置  :電磁直通ブレーキ

保安装置  :共通ATS

  編成表

  □□□□□ ◇□□□□□ □□□□□◇ □□□□□  
+ 2001(Mc) 2002(M’) 2003(M’) 2004(Mc) +
  CONT CP,MG  MG CONT  

  車歴

 登場から快特運転開始

 2000系は一洋本線の速度・設備両面の向上の為に作られ、法施検車区に配置されました。当初は車内設備もボックスシートで特別な料金不要の特急に使われていましたが、行楽客の増加とともに一急幹部から指定席の需要があるという意見が出始めます。

 これまで全列車一般車のみだった当社ですが2000系の一部車両の1号車1両を転換クロスシートに変更して1980年と81年の夏秋の繁忙期のみ土休日ダイヤ限定で指定席の試験を行いました。この結果をもとに1982年の春のダイヤ改正より土休日ダイヤで2000系4両すべて指定席にした快速特急列車せんたい号を登場させます。

 なお2000系の座席は1985年までに全車転換クロスシートに変更されています。

 

 西界~言葉間輸送

 言葉市は元国際港があった都市で、百数十年前に国際港の機能が朝沢市に移った後も地形的な利点を生かし国内の重要な港を有する土地として発展しています。言葉~蛸山首都圏間の輸送の需要は高く、省営鉄道も百数十年前の鉄道黎明期からこの区間に優等列車を運転しています。

 一洋急行電鉄は蛸山首都圏~言葉間の輸送において1980年代までは一般車特急のみの運転で、西界~国崎間は電車、国崎~言葉間は船舶による輸送で国崎で必ず乗り換えが必要でした。そのためこの区間の輸送力は省営鉄道には敵わなく一急を利用する人は少数で、この状況を改善しようとする考えが根強くありました。一方言葉~朝沢間を国内湾北岸の式瀬回りで営業している式瀬電鉄は蛸山首都圏乗り入れを画策していました。両社の意向もあり、1985年に接続駅の朝沢駅が地下化され一急・式電共用の電鉄朝沢総合駅が開業し線路が繋がったことを機に西界~言葉(言葉駅前)間に式電快特はやせ号が設定されます。編成は一急2000系の4両で転換クロスシートに変更された車両が使われ、全席指定制となりました。

 

 中期から現在

 1980年代に快特せんたい号、式電快特はやせ号が運行開始し、2000系は主にこの2系統の全車指定席列車を中心に運転されます。ただ同性能の2600系と共通の運用ができるようになっており、2000系が2600系の代わりに一般特急として運転されることもありました。

 1989年には展望快特用の0系の登場によりせんたい号の運用が置き換えられ、1990年より設定された8両編成の通勤快特あさなぎ号・ゆうなぎ号にも使用されるようになります。式電快特に使われる編成は2000年までにリクライニングシートに変更されています。2005年には1400系が登場し一部公園都市線に転属しました。

 現在一洋本線系統所属編成は全車リクライニングシートに変更され2600系とともに朝夕の通勤快特あさなぎ号・ゆうなぎ号と一部一般列車、式電快特として運転されています。公園都市線の奥龍山検車区に所属している編成は朝夕間に全車指定の通勤快特に昼間は西界~瀞瀬自然公園間の快速急行に使用されています。