0系

  概要

製造年   :1989年

所属    :法施検車区

使用線区  :一洋本線

軌間    :1435mm

編成    :4連

車内設備  :リクライニングシート

最高速度  :105km/h

起動加速度 :3.0km/h/s

全長    :19m

車体                :アルミニウム合金

台車    :SUミンデン式空気ばね台車(改造前はミンデンドイツ式)

主電動機  :かご型三相誘導電動機(直流直巻電動機)

制御方式  :VVVFインバータ(改造前は抵抗制御)

制動装置  :電気指令式ブレーキ(改造前は電磁直通ブレーキ)

保安装置  :共通ATS

  編成表

  ◇■  
+ 11(Mc) 12(M’) 13(M’) 14(Mc) +
  CP,MG CONT CONT CP,MG  
1編成 11 12 13 14 法施
2編成 21 22 23 24  法施
3編成 31 32 33 34 法施
4編成 41 42 43 44 法施

  車歴

  登場時

 1980年代は「ある島国」の景気がとてもいい時代で、特に1980年代後半は国民も好景気の雰囲気を感じており、消費者はより良いものを求めるようになりました。そんな中、一急では花形である快特せんたい号のサービス向上を図るために0系電車を計画します。0系電車登場以前の快特せんたい号は2000系電車の担当でした。この車両は座席は転換クロスシートで客席最前部からの展望も運転席を挟んだもので、当時の蛸山周辺の他社と比べると比較的陳腐なものでした。そこで0系電車では全席リクライニングシートとして、展望席も床面を高くして下部の運転席とは完全に隔てられた空間にしました。客室は優れたものでしたが床下機器をみると、0系の前に登場した2800系に搭載されている界磁添加励磁制御も採用されず、一昔前の抵抗制御で作られました。この制御装置は旧1600系のものを流用したもので、走行機器は安価に用意されています。走行時の騒音は大きかったのですが、1時間間隔で走る0系を用いた快特せんたい号は旅客からとても好評でした。1990年代に入り景気の上昇は落ち着き快特の利用者は減少しましたが、0系の走行装置をけちるなどしていたおかげで経営において大打撃にはなっていません。

 

  境瀬大橋開通後・大規模改造

 2004年に国崎~言葉間の海峡に吊り橋の境瀬大橋が開通し、2005年には省営国崎駅~省営言葉駅間に第三セクターの境瀬おおはし鉄道が開業しました。これを機に一急と省営鉄道は境瀬おおはし鉄道に直通運転を開始します。一急ではこれに備え新型展望車両1400系を2005年に登場させます。一時期は0系と1400系を使い快特おおはし号が1時間間隔で運転されていました。

 この頃一急では増収を目指して指定席列車の増便と昼間時間帯の長編成化に伴う乗務員の削減を狙い10両編成中4両が指定席、6両が一般席の快速特急いちよう号を考案し、2006年から20分間隔で運行を開始します。指定席の料金もいちよう号に関しては他の指定席列車より割安の「いちよう号割引料金」を設定して利用促進に努めました。使用車両は一般車側が1200系で指定席車側が0系又は1400系です。1200系の制動装置は電気指令式の為連結相手の指定席側もこの制動方式にしなくてはいけませんが、これまで0系は旧1600系のおさがりで旧式の電磁直通ブレーキを使っていました。このために0系は2003年から2006年までに4編成すべての走行装置を新造で更新して、制動装置は電気指令式に、制御装置はVVVFインバータに、台車も新型のものに交換されました。塗装も1200系・1400系と同じ色に変更されています。この改造から現在まで0系は花形の指定席列車を第一線で担当し続けています。

▼登場時の姿

▼更新後の姿